大浜大豆は5月下旬に種をまき、8月上旬に白い花が咲いて、11月中頃~下旬に収穫する晩生の在来種(地豆)です。
昭和30年代後半頃までは広くつくられていましたが、雨や雪で天候が不安定な時期と重なることや、乾燥作業が大変なため、次第に10月に収穫できる早生のエンレイやあやこがねに代わり、平成に入る頃には姿を消し「幻の大豆」と言われるようになりました。
一方、珠洲市狼煙町横山地区は平成9年に「横山振興会」という全戸加入の組織を立ち上げ「お金で何でも買える時代だが、昔ながらの本物の味を、年輩の者が元気なうちに若い世代に伝える事が大切ではないか」との思いをもとに試行錯誤を重ねている中、わずかに残っていた「大浜大豆」と出会い、再び栽培を開始し復活を遂げることができました。
味は甘みと濃厚なコクがあり豆腐や味噌をつくるのに最適で、特に地豆腐は「道の駅 狼煙」の看板商品となっています。